
掃除機に求めるのは何ですか?
サイクロン式から紙パック式に掃除機を買い換えました。
掃除機は大きく分けて、紙パック式とサイクロン式があります。
私がお勧めするのは紙パック式ですが、サイクロン式との違い、メリット・デメリットをご紹介します。
結局は掃除機に何を求めるかでどちらがいいか、変わってきます。
目次
紙パック式とサイクロン式の違い
構造上の大きな違いは、吸引した粉塵を紙パックの中に溜めるか、ダストカップ(ボックス)の中に溜めるかの違いです。
これが違うことで何が起こるのでしょうか。
掃除機はゴミを吸引するときは、当然ながら空気も一緒に吸引します。
紙パック式は紙パックで空気もゴミ(粉塵)も受け止めて、空気だけを後ろに流します。
サイクロン式はサイクロンの名の通り、ゴミと空気が分離されます。つまり、サイクロン式はゴミの通る道と空気の通る道が異なります。
イメージ的にはサイクロン式の排気が綺麗という感じですね。
実際には紙パック式でも性能のいい紙パックは廃棄は綺麗です、後述します。
紙パック式とサイクロン式のメリット・デメリット
冒頭の質問が重要です、掃除機に何を求めますか。
いくつかの機能で見ていきましょう。
価格
やはり一番気になるのは掃除機の値段、価格でしょう。
正直、紙パック式もサイクロン式も千差万別、ピンからキリまであるので、一概にどちらの方が高いということはありません。
多少の機能の有無による差や重さなどにより異なりますが、紙パックとサイクロンで大きく違うということはない印象です。
掃除機本体の価格だけで、どちらがいいというのは決め難いです。
ランニングコスト
掃除機本体ではなく、ランニングコストでも見てみます。
主には電気代ですが、紙パック式の場合は紙パックの交換が必要です。
電気代は紙パック式の方が高いです。ただ、使用頻度にもよりますが、1年間で数百円程度の差だそうです(電気屋のお兄さん談)。
また、紙パックもピンキリで、交換頻度も人それぞれで一概には言えません。紙パックの値段にもかなり差はあります。
ランニングコストではサイクロン式に軍配が上がりますね。
吸引力
私が掃除機に求めるのは断然、吸引力です。
吸引力は明らかに紙パック式の方が強いです、私が紙パック式をお勧めする理由はこれです。
電気代が紙パック式の方が高い理由の一つも吸引力にあります。
掃除機のワット数を比べると明らかに違いますので、電気屋でも見てみてください。
サイクロン式は200W~400Wくらいですが、紙パック式は400W~700Wくらいになります。
但し、紙パックの中にゴミ(粉塵)が溜まっていくと、その分、吸引力は落ちます。30%くらいゴミが溜まると、吸引力も30%ほど落ちると言われています。
因みに感覚的には30%吸引力が落ちても、紙パック式の方が吸引は強い印象があります。
一方、サイクロン式は吸引持続力があると言われています。
が、使用感的にはやはりダストカップやフィルターの掃除をしないと結構吸引力は落ちるというのが、私の個人的な使用感です(あくまで個人的)。
吸引力では紙パック式に軍配です。
因みに、サイクロン式でもダイソンだけは別格です。値段も別格ですが、吸引力、吸引持続力ともに、申し分ないです。
掃除機の手入れ
紙パック式とサイクロン式でどちらの方が掃除機の掃除に手間がかかるか、というものですが、これは明らかにサイクロン式の方が手間です。
サイクロン式は基本的に掃除機を使う都度、溜まったゴミを捨てるくらいの気持ちの方がいいです。
値段が高いサイクロン式になると掃除の手間が簡単になっているものもありますが、ダストカップを出すときは粉塵は舞うし、フィルターに髪の毛がひっかかったりしてるし、で手間です。
基本的に水で洗い流せるものが多いですが、言い換えれば水で洗い流してください、ということです。
洗えば乾かす時間も必要になります。
紙パック式は私の場合は2カ月は交換せずに紙パックを使っています。
交換も楽ですし、手間はサイクロン式に比べるとかなり少ないですね(その分、ランニングコストはかかります)。
ということで、掃除機の手入れは紙パック式に軍配です。
掃除機からの排気
掃除機はゴミを吸引するので、排気はお子様のいる家庭では特に気になるところ。
一般的にはサイクロン式の方が綺麗というイメージですが、実際にはフィルター性能によります。掃除機本体の値段にも反映される部分であり、サイクロン式を選ぶ人はよくよく確認した方がいいです。
紙パック式は使用する紙パックによります。メーカー推奨の紙パックを使えば、99.9%の粉塵をブロックするというのは珍しくありません。
アレルギーなど、特に敏感な方向けには99.99%以上カットという紙パックもあります。昔の紙パック式はゴミが溜まって臭いがするというのもありましたが、今は紙パックが抗菌、抗臭が当たり前です。
一概にどちらの方が排気が綺麗かは決めかねますが、個人的には家庭の状況次第で、自由に使い分けられる紙パックに分配です。
見た目
案外、重視される見た目は明らかにサイクロン式の方がカッコいいものが多いです。
あの巻き込む筒状になっている部分が見えているのが消費者の心を鷲掴みにされそうになります。
紙パック式もおしゃれな形や色のものがたくさん出ていますが、そういったところは値段にも反映されてくるところ。
見た目はサイクロン式に軍配です。
まとめ
以上の通り、吸引力、掃除機の手入れの手間、といった部分で紙パック式が勝っており、ランニングコスト、見た目ではサイクロン式に劣る、掃除機本体の値段や排気は大きな差はない、とした場合、個人的には紙パック掃除機をお勧めします。
サイクロン式掃除機をお勧めしたい方
掃除機の値段の優先順位が低い方にはサイクロン式はお勧めです。つまり、高い掃除機を買ってもいいという人。
見た目のカッコ良さや排気が綺麗そうだ、ランニングコストが安いということで、比較的安めのサイクロン式を購入する方も多いと思いますが、サイクロン式を買うなら出来るだけ高い掃除機の方がいいと思います。
つまり、性能が高いものです。
サイクロン式と呼びながら、実際にサイクロンされてない掃除機もたくさんありますし、フィルターの性能がよくないものもあります。
これらの見分けは素人には難しく、特に吸引力や排気は掃除機の生命線であり、買ってから気付くのでは遅いのです。
サイクロン式と言えば本来、ダイソンなのです。
(実際、サイクロン装置の開発者はダイソンです)
CMでもやっていたように、吸引力が本当に落ちないのはダイソンだけだと過去実証されたことがあるくらいです(今は日本製もそうなのかもしれませんが、データとともにあればどなたか教えてください)。
ダイソンを買う程の初期コストを出すつもりがないのであれば、紙パック式でいいのではないでしょうか。
今回、掃除機について色々調べたり、聞いたりしましたが、家電は日々進化するなかで、掃除機は昔とそれほど変わってないなぁ、というのが個人的な印象です。サイクロンは掃除機の新時代と言えるかもしれませんが、それが主流になってないのはそれなりの理由があるはずです。
形は違えどルンバのような、掃除機ロボットは掃除機の新時代と言えると思います。