日本の家計金融資産1800兆円の構成、誰が持っているのか

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そんなお金誰が持っている?

日本の家計金融資産は2017年現在で1,800兆円以上あります。

日本の金融資産、日本の貯金とも言えます(一方、日本の借金も膨れ続けています)。

一体誰がどこにそんなお金を持っているのでしょうか。皆そんなに貯金してる?

そもそも、家計金融資産とは何か。その構成、在処を探ってみます。

◆家計金融資産とは

その名の通り、「家計の金融資産」です。

個人の資産としては、主に金融資産と実物資産があります。

金融資産とは、現金、預金、株式、投資信託、債券等になります。

実物資産とは、金などの鉱物やダイヤなどの宝石、土地・建物といった不動産などがあります。

家計、家庭、つまり個人が保有する金融資産が家計金融資産です。

日本の家計金融資産が1,800兆円以上あるのです。

仮に1億で割ると1,800万円です。

日本の国民1人あたりの概算貯蓄・運用額です。

家計金融資産は伸び続けており、過去最高を更新しています。

運用でお金が増えているということもありますが、増え続けているのは現預金です。

商品別構成を見てみましょう。

◆家計金融資産の商品別構成

最も多いのは52%を占める現預金です、現金と銀行にある預金を足したもの。

これは10年以上増加し続けています

株と投資信託を合わせて、70%弱の比率です。

貯蓄から投資へ、という言葉がありますが、投資はそれほど多くないのがわかります。

分かりやすいように、現預金だけで考えると約半分、つまり約900兆円は貯金があるということです。

1億で割ると、約900万円、家庭ではなく個人ベースです

家やマンションは不動産なので、含まれません。

家庭ベースにすると、2倍~3倍にはなるでしょう。

結構、皆さん貯金してますね。

と思うところですが、こんなお金どこにあるのでしょうか。

では、次に日本の貯蓄率を見てみましょう。

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◆日本の家計貯蓄率

ここでは、「家計貯蓄率」を見てみます。

家計貯蓄率というのは、可処分所得に対する貯蓄の割合です。

可処分所得は給料から税金や社会保険等、義務的に支払わなければならないものを控除した金額、つまり手取りです。そのうち、いくらを貯蓄に回しているかが、家計貯蓄率です。

実は家計貯蓄率は下落傾向にあり、2013年度はマイナスです、直近でも0.7%と極めて低いのです。

つまり、給料をもらっても、平均的に見れば、ほとんど貯蓄には回せてないのです。
2013年は、貯蓄を取り崩す状況だった訳です。

ん?個人ベースでの貯金は900万円なかったっけ?

家計貯蓄率にはカラクリがあり、貯蓄率は年金収入のみの高齢者も含みます。恐らく急激に家計貯蓄率が低下している要因は日本の少子高齢化が大きな要因だと推測されます。

では、だれがお金をもっているのか、ストックベースで見ていく必要がありそうです。

◆年代別個人金融資産

当然ながら、年齢が上がるにつれて貯蓄額は増えていきます。

50代、60代になると突出して高くなります。

うちはそんなに貯金ないよ!と心配になるかもしれませんが、これはあくまで、平均です。

もちろん、年代が上がるごとに、平均的な貯蓄額は増えていきますし、退職時は退職金もありますので、それほど驚く金額ではないのですが、一部超富裕層が平均貯蓄額を押し上げているのはどの年代でも言えると思います。

◆まとめ

・日本の家計金融資産は1,800兆円以上

・その過半数は現預金で占められる(10年以上増加し続けている)

・しかし、日本の貯蓄率は1%にも満たず

・年代別では、高齢になるほど貯蓄額は増加、一部の富裕層が平均を押し上げる

日本の家計金融資産の大半は超富裕層、そして高齢者の方々が保有している。

特に高齢者の方々は運用や消費に積極的という訳ではなさそうで、貯蓄が貯蓄を呼ぶ形で増えていくと推測されます。

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